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【2024年3月下旬より発送開始】
[特集]春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機
元 連合非正規労働センター長 龍井葉二
全労連事務局長 黒澤幸一
木下武男/篠田徹/今野晴貴
物価高騰が止まらないなか、改めて「春闘」が注目されている。しかし、日本の労働組合の代名詞となってきたはずの春闘は、かつての姿から大きく変わってしまっている。政府が経営者に賃上げを要請する「官製春闘」が定着してすでに10年が経過し、大企業からは続々と「大幅な賃上げ」が発表されている。なかには組合の要求を待たずに早々にベースアップがリークされたり、組合要求を上回る数字を発表したりする大手企業も相次いでいる。春闘を主導するのは政治や経営者だと言わんばかりの状況だ。
だが、賃上げに非正規雇用労働者の待遇改善は含まれているのだろうか? その額は実質賃金を踏まえても高水準なのだろうか? この賃上げ「ブーム」は持続するのだろうか?
いまこそ、春闘によって労働組合が存在意義を発揮すべきときだ。「非正規春闘」のような新たな取り組みも台頭している。本特集では、春闘の歴史的な経緯や背景、アメリカの賃上げストライキの動向、日本の労働市場の現状や非正規春闘の実践を踏まえつつ、春闘をつうじた労働組合の未来を考えていきたい。
【特集】春闘をアップデートせよ! 非正規×インフレ危機
◆15分でわかる春闘入門
本誌編集部
◆基調論文
春闘とは何だったのか?
龍井葉二(元連合非正規労働センター長)
◆座談会
春闘はいま、無秩序な労働市場に立ち向かえるのか
龍井葉二 × 木下武男(労働社会学者・元昭和女子大学教授) × 今野晴貴(POSSE代表)
◆インタビュー
非正規労働者の賃金が上がらなければ、日本全体の賃金は上がらない
黒澤幸一(全労連事務局長)
◆インタビュー
米国労働組合の大幅賃上げに見る日本の春闘への提言
篠田 徹(早稲田大学教授)
◆論考
今年で2年目を迎えた非正規春闘
2023春闘の成果と2024春闘での広がり
青木耕太郎(総合サポートユニオン共同代表)
◆インタビュー
学生アルバイト1人からでも賃上げを実現できる!
──非正規春闘とベイシアでの運動の経験から
茂木 楓(大学生)
【単発】
◆台湾の移民運動の再建を目指して前進する現場の取り組み
──20周年を迎えた台湾の移民運動の実践から
田所真理子ジェイ(NPO法人POSSEスタッフ)
【連載】
◆社会運動史研究者がスポットワークをやってみて
第3回 「日々雇用」と副業のはざまで
黒川伊織(神戸大学大学院国際文化学研究科協力研究員)
◆困窮する移民・難民の生存権を求めて
第3回 「幸運」な難民認定申請者とその後
大澤優真(つくろい東京ファンド/北関東医療相談会)
◆父の過労死 会社と闘ってきた10年間
第8回 過労死・過労自死を防ぐために労働組合ができること
高橋優希
◆スポーツとブラック企業
第17回 スポーツと国籍をめぐって
常見陽平(千葉商科大学准教授)
■表紙の写真
「TOKYO NUDE」
虚構の東京を出現させることをコンセプトに、レタッチによって都市の外観を変化させるシリーズ
安藤瑠美
フォトグラファー・レタッチャー
1985年 岡山県出身。2019年 THE REFERENCE ASIA : PHOTO PRIZE優秀作受賞。
http://rumiando.com
https://www.instagram.com/andytrowa/
■ブックデザイン
末吉亮(図工ファイブ)